福島民友新聞社とふくしまFMが共同で展開する防災啓発特集「♯イイソナエキャンペーン」。
第3回のテーマは「火災へのソナエ」です。
福島県消防保安課の髙橋伸英課長に、火災から身を守るための意識や行動などについて伺いました。
過去の教訓や最新の情報を基に、「いい備え」を日々の生活に取り入れましょう。
福島県消防保安課
本県では昨年、599件の火災が発生しました。火災種別では「住宅火災」が199件で最多となっており、出火原因もコンロやたばこなどが上位を占めるなど、火災は私たちの日常生活に潜む危険な災害であることが分かります。徐々に寒さが増し、暖房機器を使用する機会が増えるこの季節は火災も増加する時期です。石油ストーブやこたつなど、火の元の確認をいつも以上に入念に行いましょう。
また、いち早く火災発生を知らせてくれるのが「住宅用火災警報器」です。消防法で設置が義務付けられていますが、本県の設置割合は79.2%で全国35位(6月1日時点)にとどまっています。煙や熱を感知して音声で知らせてくれる住宅用火災警報器は、迅速な避難行動を助けてくれる重要な防災設備です。設置や点検に関しては、ぜひお近くの消防本部や消防署にお問い合わせください。
火災における避難行動で何よりも重要なのは「冷静になること」です。まずは煙を吸わないようハンカチなどで口元を覆い、速やかに火の元から離れます。次に、周囲に火災の発生を知らせてから119番通報してください。火災による死者の約1%は、一度避難した後に火の元に戻る「出火後再進入」で亡くなられています。最も大切な命を守ることを最優先に、落ち着いて行動しましょう。
15日まで「秋季全国火災予防運動」を実施中です。6日には、防火意識を啓発する「県火災予防絵画・ポスターコンクール」の表彰式を行いました。皆さんも火災を「自分事」として捉え、命を守る万全の備えにつなげてください。
県火災予防絵画・ポスターコンクール中学生部門で最優秀賞に輝いた遠藤煌芽さん(若松二中)の作品
【福島民友新聞 2022年10月10日より】